臨床研修募集

慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室の特徴

はじめに

超高齢化社会の現在において泌尿器科医のニーズは非常に高くなってきております。このようなニーズに答えるべく、私達は日々臨床にがんばっているのですが、現在、慢性的な医局員の人数不足で、関連病院等に充分に医師を派遣できず困っております。ですから1人でも多くの新入局医員の当教室への入局を大歓迎します。『泌尿器科』はその疾患の診断から治療までを一つの科で網羅し、一貫性を持っておこなうことを特長としています。的確な診断、治療を遂行するためには、泌尿器科領域における知識の蓄積、治療技術の修得、そして充分な経験が必要であると思います。『慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室』においては、優秀な指導医のもと、熱心な指導を受け、早い段階で一人前の泌尿器科医を育てています。とくに手術手技修得に対する教育はどこにも負けないという自負を持っています。

慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室の臨床、基礎分野の特色

臨床面では悪性腫瘍に対する集学的治療に力を入れると同時に、患者さんのQOLを考慮した低侵襲性治療を積極的に取り入れています。特に以下の項目に力を入れております。

  • 早期限局性前立腺癌:小線源療法、鏡視下前立腺全摘除術
  • 限局性腎細胞癌:鏡視下根治的腎摘除あるいは腎部分切除
  • 転移性腎細胞癌:サイトカイン、分子標的治療の開発
  • 浸潤性膀胱腫瘍:可能であれば膀胱温存治療を選択、尿路変向術式に対しても積極的に自然排尿型尿路変向を選択
  • 転移性膀胱腫瘍:新規抗癌剤による化学療法の確立
  • 腎移植:ABO不適合移植の経験

また現在、海外(米国、ヨーロッパなど)の施設と共同研究で、世界的膀胱癌のノモグラムの作成、上部尿路腫瘍の大規模なデータベースの確立を進めています。

さらに良性疾患では、尿路結石、副腎腫瘍、腎不全(透析)、腎移植、不妊症、勃起不全、神経因性膀胱、小児泌尿器科などに力を入れており、それぞれ特殊外来を設置し、診療の質的向上を志しています。

基礎研究部門では特に泌尿器癌に対する新規治療法の確立を目指して、精力的に行っています。現在当泌尿器科学教室でおこなわれている基礎研究は以下のとおりです。

  • 泌尿器癌のサイトカインあるいは増殖因子依存性の細胞増殖の機序の解明
  • 血管新生を標的とした泌尿器癌治療の試み
  • 泌尿器癌の微小環境と進展の機序の解明
  • アポトーシス関連シグナル伝達経路の活性誘導による腎細胞癌の新規治療の確立
  • 正所性膀胱腫瘍動物モデルを用いた、膀胱内注入遺伝子治療の確立
  • ホルモン抵抗性前立腺癌、浸潤性膀胱癌に対するNF-kBをターゲットとした集学的治療の確立
  • 糖尿病における勃起不全の機序の解明とその治療戦略の確立
  • 虚血再還流腎障害に対する新規薬剤の開発
  • 腎不全動物モデルを用いたTGF-β分子標的治療の確立
  • 副腎腫瘍におけるAZ-1の役割の解明

慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室におけるレジデントシステムの魅力

特記すべきは、臨床、手術症例の多さにあります。本邦において屈指の症例数、手術数を誇っているでしょう。レジデントの先生は種々の症例を経験でき、多くの手術を術者として、あるいは第一助手として経験することができます。しっかりした指導のもとトレーニングシステムを終了した医師は、術者として安定した手術技術を身につけることができると確信しています。早い時期より術者を経験してもらいます。

また当教室には泌尿器腹腔鏡技術認定制度の認定を取得した医局員が3人おります。最先端の腹腔鏡手術手技を目の当たりにすることができます。さらに多くの医局員の認定医取得を私達は志しております。

当教室では国外留学、海外学会参加を奨励しております。現在、米国の泌尿器科学教室に二名の医局員が臨床を学び、基礎研究で成果を挙げ活躍しています。また2009年度に開催されましたアメリカ泌尿器科学会(Chicago)においては、当教室より19題の演題が採択され、若い医局員を中心に臨床および基礎研究の成果を発表しております。やる気の有る方は自分の実力を世界で遺憾なく発揮することができるでしょう。

当教室において、都内を中心として多くの質の高い関連病院と連携をとって医局員の育成に励んでいます。先にも述べましたように関連病院の熱心な指導医の教育のもと、早ければ泌尿器科入局2年後にはTUR-P, TUR-BTなどの内視鏡手術だけでなく、radical nephrectomy, radical prostatectomy, total cystectomyを術者として経験できます。

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